なんていう大袈裟なものではないけれど、ネットで文章を売るというのはコツがある。
ネットが普及したこの時代では文章はタダで読めるのが標準だ。わざわざ金を払って読むのはバカらしいという価値観すら生まれつつあるように思う。
だが、人は文章を買い続ける。それは文章が最も基本的な情報伝達方法だからだ。人間は情報を処理して生きている以上、そこに金銭が発生するのは自然である。
なぜ人は文章にお金を払わなくなったのか
これは簡単で、一番身近な読み物が本や新聞ではなくなったから。最も読まれている文章はSNSやネットニュース、あるいはゲーム、映画、動画サイトに変わってしまった。
これはTVにも同じことが言える。人はテレビで文章を読んでいる。
しかもこれらが無料、定額だからだ。
本や新聞は読むのにお金がかかる。
作るコスト。つまり原稿料、編集、印刷、運送、小売に費用がかかるので手に入れるためにお金がかかる。
紙の文章を手に入れるにはかかった費用を払わなければならない。
ネットの文章は作るコストだけ
ところがネットの文章というのは作るコストについては作家の原稿料のみで作れる。原稿料というものは顧客の肌感覚から一番遠いところだ。
本を買う客というのは、本屋や印刷会社、出来ても出版社までに払っている感覚で作家に払っている感覚は持ちにくい。
応援する意味はあっても、払ったお金が作家に届く感覚は無いと思う。
作家にお金を払うのはあくまで出版社だからだ。
だから客が作家にお金を直で払う場合は販売店の手数料、印刷会社の紙やインク代、出版社の広告費や編集費を引いた金額を想定する。
これを無意識でやってるはずだ。そうすると作家に払う金額なんて言うのは文庫本くらいの文量でも100円にも満たない。
アマに金を払う文化が無い
そもそも、出版していない作家はプロとは見られない。プロでは無い人に金を払うのはセンスがないと見られかねない。
買う側にリスクが発生するものをわざわざ買おうとは思わない。
買われる文章は2種類
アマの作家の文章でも売れるものは大別すると2種類しかない。
話題性のあるもの
客になくてはならないもの
話題性のあるもの
みんなが読んでる話題のものは金を払ってても読みたくなるのが人間のサガだ。
自分の属する界隈の話題のものや、すでに話題になっているものに関連した文章は買われやすい。買われている実績もあるから安心感もある。
どちらかというと大資本向けの売り方で、本で例えると広告バンバン打ったり、週刊誌みたいにマンパワーで大量に新しい文章を書いたり販路がある場合の売り方だ。
これはネットで言うとインフルエンサーがそうで大量のフォロワーつまり顧客見込みリストを抱えていて、広告が打てる人向けのやり方なのである。
客になくてはならないもの
これは専門的で必須なもの、あるいはブランド価値があるものである。
客は買うことで抱えている問題が解決するものは金を払う。
ブランド価値があるものというのは、高級ブランドのように持っていることがステータスになるものではなく、自分の所属を表すのに必要なものである。
人は買うものによって自分の属性を示す。スポーツ誌をよく買う人はスポーツ好きの人だ。
いずれにしてもニッチに攻めるのが定石で、広い範囲に受け入れられる内容やジャンルだと専門性とブランドどちらも機能しなくなる。そして話題性を取るとインフルエンサーにボコられて淘汰されるのだ。
弱小戦略
ここまで読んだ人で既に食えてる人は居ないと思う。なので弱小戦略についてまとめていく。
あくまで
ジャンルはニッチなもの
専門的で客の課題を解決できると良い。その課題は客にとって苦痛であるほど良い。
ストーリーがあるとよい
ストーリーはブランド価値を表す。あなたの実績や前歴があると客の安心感やステータスになる。
原価を示すとよい
作家がどの程度の金や時間をつぎ込んでるか分かると良い。一番簡単なのはインタビュー費。制作時間。
読んだ後の状態がわかるとよい
どのように解決して、解決した後どんな状態になるかを出来るだけ詳細に事前に書いた方が良い。
これが透明性になり、買う基準になる。
買い方をレクチャーする
UIの使いやすさの重要性が個人的に近年爆上がりしている。中身が良くても利用したことが無いので面倒くさいを先回りする必要がある。
お試し版は導入として最適。最低価格で通常価格のものを売ってみると使ってみようかなという気になるし、サンプルとしての機能も期待できる。
簡単ではあるが、以上をまとめとする。