仕事の話。
労働市場における自分の価値を値札とする。
若いうちは値札の価格をあげることが重要だと思われる。
どこの会社に入っても自分はこれだけの労働力がある。お金をもらえばこれだけの成果を出せる。
確かにこの価値を上げていくことは重要だ。
転職するにも有利だし、給料を手っ取り早くあげるのは自分の値札をアピールして転職を行うことである。
そこに年功序列は関係なくどれだけやれるか、まさに実力の世界で年をとればとるほど人間の能力というものは誰しも下がっていくものなのだから不利になっていく。
若すぎるのも問題ではあるが、若さは何ものにもかえがたく教育を行えるというだけで価値があるものだ。
人は必ずくたびれるものだ。自分の能力に限界を感じ、衰えを認識していくのが自然である。逆に際限なく俺は伸びているという自己認識を持っている人間はちょっとどうかと思う。
鏡の前に立ってみる、同級生にあってみる、親に会う。
老けたなあなんて思うものだ。
そういう想像はたやすくできる。
実際にそこに立ってから気がつくのは、やや遅いかもしれない。
今、気づいたならチャンスだ。
年を取った会社員が成功するには何が必要か。
名札だ。
わかりやすく言えば、役職やポジションだ。
専務、部長、課長、マネージャー。
労働力として期待されない人は何を期待されているのか。
おそらく、会社の枠組み、理念を理解している人。
実績のある人。
慕われる人。
人望がある人だ。
人的資産と技術的資産の二つの資産。
そのうち人的資産を蓄えた人が、名札を作った人が社会人生活後半をうまく乗り切れる人だ。
人的資産を蓄えるためにはどうすればいいか。
それは若いうちに技術的資産を高めて、自分のスキルと在籍する会社が一致するまで転職を繰り返して一致したところで実績をだし信頼を得て経験を蓄積することである。
結局のところどっちが大切なのではなく、自分の若さ、年齢によって積み上げるべきものを正しく積み上げてきた人間だけが勝負できる世界なのだ。
なので名札と値札、どちらに力を入れるべきかは年による。
もしまだ就職していない人や第二新卒だよって人は業界をきちんと選んだほうがいい。
同業種なら転職は成功しやすい。
でも他業種転職はきつい場合が多い。
そして年収の中央値は業界によって決まる。
毎年採算がギリギリの業界はやはり給料も低い。
逆に利益を高く立てられるような業界はやや年収も高いし、給料に対して仕事もきつくないからお金欲しくてやりたいことが特にない人はそういうところを探すのがおすすめだ。
給料が高すぎる業界はだいたい激務系なので入るのは覚悟した方がいいと思う。